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撮影におけるライティングとは?機材や種類・ポイントなど基本を解説

公開日: 2023年1月20日  

撮影におけるライティングとは?機材や種類・ポイントなど基本を解説

動画撮影において光をコントロールするライティングの工夫はとても重要です。写真撮影と同様、ライティングによって被写体の写りが大きく変わります。本記事では、ライティングに必要な機材や種類、ポイントなど基本を解説しています。動画を撮影する際に知っておくべきライティングの基本を押さえておきましょう。被写体の魅力を引き出す撮影方法を知りたい方は必見です。

被写体の魅力を際立てるライティングとは

被写体の魅力を際立てるライティングとは

ライティングとは、写真や動画を撮影する際に光の当て方や光量などをコントロールすることです。魅力的な動画を撮影するためには、光を駆使して被写体の良さを引き出すライティングが欠かせません。

光の当て方を少し変えるだけでも、被写体の写りは大きく異なります。ライティングによって動画の印象が大きく変わるため、動画撮影の際にはライティングの工夫が重要です。

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ライティングに必要な5つの機材

ライティングに必要な5つの機材

ライティングに関する機材には、さまざまな種類があります。まずは、以下の5つの機材を用意してライティングの基本を押さえましょう。

  • 一瞬だけ発光するストロボ(瞬間光)
  • 光り続ける定常光
  • 角度調整ができるライトスタンド
  • 逆光でも明るく撮影できるレフ板
  • 光を拡散させるアンブレラ

ここでは、それぞれの機材について解説します。

1.一瞬だけ発光するストロボ(瞬間光)

ストロボは、ライティングの基本機材の1つです。カメラ用の発光装置でフラッシュとも呼ばれます。カメラにストロボが内蔵されている場合もありますが、発光する力が弱いため、外付けのストロボを別で用意することがおすすめです。

暗い場所で写真を撮影する際にストロボがあれば被写体を明るく写せます。動画では基本使いませんが、明るい場所での撮影時も補助光として活躍する、基本的なライティングの機材です。

2.光り続ける定常光

定常光は、常に被写体を照らしてくれる機材です。ストロボは撮影時に一瞬だけ発光しますが、定常光は光り続けて光量を補います。最近ではLEDライトが一般的で、スイッチを押すだけで簡単に使用可能です。

被写体への光の当たり方を撮影前に確認しやすいため、ライティング初心者でも安心して動画撮影に使えるのがメリットです。光量を調整できるものも多く、撮影場所や被写体などに応じて適切な光量を当てられます。

3.角度調整ができるライトスタンド

ストロボや定常光を使ってライティングを行う際は、ライトを固定するためのスタンドの用意が必要です。安定性が高いため、ストロボや定常光が倒れる心配も少なく、安心してライティングを行えます。ライトを取り付ける角度を自由に決められるため、光を当てる角度を変えて撮影できるのもメリットです。

さらに、スタンドの高さを変えれば、光を当てる位置も調整できます。ライトスタンドには、高さの調節方法として手動式とバネ式、エアクッション式の3種類があるため、使い勝手に応じて選びましょう。

4.逆光でも明るく撮影できるレフ板

レフ板とは、光を反射させて被写体に当てることで明暗差を減らせる機材です。逆光で動画を撮影すると、被写体が暗くなってしまいます。そこでレフ板を使用することで、逆光でも被写体を明るく撮影できるのです。

また、陰影をやわらげたい場合にも便利で、光のコントロールが難しい屋外での撮影の際には特に役立ちます。

レフ板には、サイズが大きいものと小さいものがあり、サイズの大きいレフ板ならば反射面が広く、広範囲をライティングできます。大きいレフ板を使うと光が拡散するため、仕上がりも柔らかくなります。一方、被写体の一部に対してスポット的に光を当てたい場合には、小さいものがおすすめです。

5.光を拡散させるアンブレラ

アンブレラは、その名のとおり傘の形をしており、ストロボや定常光から発せられる光を拡散させて柔らかくする役割を担う機材です。光を直接当てると、被写体にはっきりした陰影がついて硬い印象になります。アンブレラを使うことで光が広い範囲に拡散し、柔らかい光を自然な感じで当てられるのです。

アンブレラには、白や銀、透過タイプなどの種類があり、サイズも大きいものから小さいものまでさまざまです。被写体や目的に合わせて選びましょう。

ライティングの基本である3点照明

ライティングの基本である3点照明

ライティングでは、基本となる3点照明を理解することが重要です。3点照明では、以下の3つの照明を効果的に使い分けます。

  • 被写体を主力として照らすメインライト
  • 影を薄くしたいならフィルインライト
  • 陰影をつけたいならバックライト

3つを組み合わせることで、理想のライティングを実現できます。ここでは、それぞれのライトの意味と役割を説明します。

1.被写体を主力として照らすメインライト

1灯目のメインライトはキーライトとも呼ばれ、被写体を主力として照らす光源のことで一般的に大きなライトを使用します。メインライトは、被写体に対して斜め45度上の位置にセッティングするのがおすすめです。基本的には被写体よりも上にセットしますが、あえて不気味な雰囲気に仕上げたい場合には下から照らすという方法もあります。

メインライトのみを使用すると光が硬くなるため、被写体にはっきりとした陰影のついた動画になります。陰影を和らげて自然な仕上がりにしたい場合には、ディフューザーを取り付けます。ディフューザーはトレーシングペーパーで代用することもできます。さらに柔らかくしたい場合は、光源を壁や天井に向けて発光させ、その反射光で部屋全体を明るくして撮影する方法もおすすめです。

2.影を薄くしたいならフィルインライト

フィルインライトとは、カメラを挟んでメインライトの反対側に配置するライトのことです。例えば、メインライトをカメラの右から照らす場合は、フィルインライトをカメラの左から照らします。

メインライトに加えてこのフィルインライトを使用すると、メインライトでできた影を薄くできます。フィルインライトは陰影をかなり薄くする効果がありますが、影を少し残したい場合にはレフ板の使用をおすすめします。

3.陰影をつけたいならバックライト

バックライト(リムライトとも言う)とは、被写体の後方に配置するライトのことです。バックライトを使用することで被写体と背景の境界線が強調され、奥行きのある仕上がりになります。角度や位置は自由に決めましょう。

バックライトは、後ろから被写体に直接当てる場合と、背景の壁に向かって当てる場合があります。前者では、被写体の輪郭が際立ち、スポットライトのような演出が可能です。後者では、背景が明るくなって被写体が浮かび上がります。単色のシンプルな壁にバックライトを当てると、スタジオ撮影ならではのグラデーションがかった背景を演出できます。

ライティングの4つの手法

ライティングの4つの手法

ライティングにはさまざまな種類があります。特に、人物を被写体として動画を撮影する場合には、ライティングの種類と特徴を理解しておくことが重要です。ここでは、写真撮影でも基本的なライティングの以下の4つの手法について解説します。

  • ポピュラーなバタフライライティング
  • 陰影を強調したレンブラントライティング
  • 陰影が柔らかいループライティング
  • 半分が影になるスプリットライティング

動画のコンセプトや被写体などに合わせて、適切なライティングを選びましょう。

1.ポピュラーなバタフライライティング

バタフライライティングとは、被写体の正面斜め上から光を当てるライティングのことです。人物撮影の場合、被写体の鼻の下に蝶のような影ができることからその名がつけられました。特に、人物撮影で広く使用されているポピュラーなライティングです。輪郭が際立つライティングのため、被写体の美しさを引き出した動画を撮影したい場合に適しています。

2.陰影を強調したレンブラントライティング

レンブラントライティングとは、陰影を強調したライティングのことです。「光と影の魔術師」と呼ばれたオランダの画家、レンブラントからその名がつけられました。レンブラントライティングは、光源の反対側の目の下に三角形のハイライトが出るのが特徴です。

メインライトだけ使用すると陰影がきつくなるため、多くの場合レフ板やフィルインライトをあわせて使います。メインライトとレフ板があればできるため、手軽なライティング方法といえるでしょう。

3.陰影が柔らかいループライティング

ループライティングは、目の位置よりも30〜45度上方から被写体に向かってライトを当てるライティングです。鼻の影が斜め下に向かってループ状に出ることから名づけられました。

レンブラントライティングよりも被写体の正面に近い角度から光を当てると、ループライティングになります。レンブラントライティングよりは陰影が柔らかくなるのが特徴です。

4.半分が影になるスプリットライティング

スプリットライティングは、被写体の真横にメインライトを当てるライティングです。顔の半分に光が当たり、半分は影になるためスプリット(2分割)と名づけられました。

スプリットライティングはコントラストが強く、非常に硬い仕上がりになります。シリアスな動画やアンニュイな雰囲気に仕上げたい場合におすすめです。暗くなりすぎる場合は、適宜補助光やレフ板を使用しましょう。

被写体別ライティングのポイント

被写体別ライティングのポイント

同じライティングでも、スタジオなどの屋内で撮影する場合と屋外で撮影する場合とでは、動画の仕上がりに違いが出ます。特に屋内のスタジオ撮影では光の調整が自在にできますが、屋外では太陽光をうまく活用して撮影することが必要です。屋内と屋外にはそれぞれに有利不利があるため、被写体や撮影したい動画の雰囲気に応じて撮影場所を選びましょう。

また、物を被写体として動画を撮る場合と人物を撮影する場合では、ライティングのポイントが異なります。物撮りでは光の角度と光源、人物撮影では光の位置と反射光が重要です。ここでは物撮りと人物撮影、それぞれのライティングのポイントを解説します。

物撮りはライトの角度と光源が重要

商品のPR動画として物撮りを行う場合は、ライトを当てる角度と光源が重要です。光源は、なるべく被写体に近づけてください。真上から光を当てると綺麗に仕上がります。

スタンドにフレキシブルアームをつけることで、真上からのライティングが可能です。この真上からのライティングのことを、トップライティングと呼びます。トップライティングができない場合はライトの角度を30度ほどに傾け、光の中央に被写体を置きましょう。

ロゴがある商品を撮影する場合には、レフ板を使ってロゴ部分を明るくするとロゴを目立たせられます。

人物撮影は光の位置と反射光が重要

人物撮影におけるポイントは、光の入る位置を見極めることと反射光です。どこから光が入るかを見極め、位置や角度、光量などを調整しましょう。光がさまざまな方向から入る場合は、それぞれが干渉してライティングが難しくなります。理想のライティングを実現するためには、まずは被写体に光が当たらない状態にしてからライティングを調整するのがおすすめです。

さらに、光をバウンスさせるか否かで光の当たり方が大きく変わり、色味も変化します。光を反射させると陰影があまりつかないため、柔らかい雰囲気の動画に仕上がります。ただし、光を反射させる面にあるものの色味が被写体にプラスされる場合には注意が必要です。たとえば反射させる面に青いものがあると、被写体が青みを帯びてしまいます。そのため、反射光の当て方や反射させる場所も工夫しましょう。

動画撮影にあると便利なライティング機材

動画撮影にあると便利なライティング機材

もし内製化で動画撮影を考えている場合、手始めとしてSNSに投稿する動画を撮影してみるのも一つの方法です。
その際にあると便利なSNS用ライティング機材を2つ紹介します。

  • 自撮り撮影におすすめなリングライト
  • スマホでの撮影にスマホを取り付けられる照明

ネットで多用される自撮り撮影やスマホを使った撮影など、ライティングの基本である5つの機材と合わせて使うことで、動画撮影のライティングがよりやりやすくなります。撮影方法に応じて活用してみてください。

自撮り撮影におすすめなリングライト

リングライトは、円形の照明器具です。スイッチを入れるだけで使用でき、円形であるためカンタンに上下左右と広範囲から顔に光を当てられます。リングライトを使用することで顔全体が明るくなり、動画の写りが格段に良くなります。照明の角度や色温度などを調整しながら使います。

パソコンに付けられるものや三脚付きで自立するものなどがあり、自撮り風に動画を撮影する際にはおすすめです。コンパクトで持ち運びやすいものも多く、屋内と屋外のどちらでも使用できます。

スマホを取り付けられる照明

ネットでよく見られるようにスマホで動画を撮影する場合は、グリップにスマホを取り付けられるタイプの照明があると便利です。スマホとライトをどちらも固定できるため、複雑なカメラワークでも一定の位置からライトを当て続けられます。持ち運びも簡単であるため、屋外の撮影にもおすすめです。

スマホを取り付けなければ、三脚付きのライトとしても使用できます。汎用性が高く、動画撮影に役立つ便利なアイテムです。

まとめ

まとめ

今回は、動画撮影において重要なライティングについて、機材や種類、ポイントなどの基本を解説しました。

ライティングは、動画の仕上がりを左右する大切な要素です。最近の動画撮影といえば、前述したようにSNS用ライティングで簡単に撮影ができます。実際にSNSや動画プラットフォームにあげる動画を作ってみた方もいらっしゃるかもしれません。

しかしながら、会社紹介や製品のプロモーション動画など動画の目的によっては、質の高い動画制作を検討する必要性が出てくるでしょう。その場合は、やはりプロの制作会社に依頼することをおすすめします。

動画のコンセプトや目的に沿って丁寧なヒアリングを行い、撮影したい動画のテイストや被写体などに合わせて、より効果的なライティングを実現します。一企業としてのイメージを損なわないためにも、確かな技術を持つプロの手を借りましょう。

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