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VRChatとは?注目される理由・始め方・活用事例を徹底解説!

VRChatとは、ユーザーがアバターを作成し、VR空間内で交流やイベントを楽しめるソーシャルVRサービスです。ユーザー数が多く、企業の参入事例も増えています。2023年1月には同時接続ユーザー数が約46,500人に到達しました。今回は、VRChatとは何か、始め方や活用事例などを解説します。VRChatをビジネスに活用したい方は必見です。

ソーシャルVRサービス「VRChat」とは

VRChatとは、アメリカのVRChat.Incが運営するソーシャルVRサービスであり、2017年2月1日にリリースされました。VRChatでは、ユーザーがオリジナルのアバターを作成し、VR空間の中で他のユーザーとの交流やゲームなどを楽しめます。

VRChatはユーザー数が多く、代表的なソーシャルVRサービスとして注目を集めています。近年では、個人だけでなく企業や地方自治体などの参入も見られ、ビジネスにも活用されています。

VRという名がついていますが、VRChatを楽しむ上でVRの専用デバイスは必須ではありません。VRChatには、以下の2つのモードがあります。

  • PCだけで楽しめるデスクトップモード
  • より没入感を味わえるVRモード

それぞれのモードの特徴と使い方について解説します。

PCだけで楽しめるデスクトップモード

デスクトップモードは、PCがあればVRChatを楽しめるモードのことです。ゲーム配信プラットフォームである「Steam」とVRChatをインストールすることにより、VR専用デバイスがなくてもVRChatを使用でき、気軽にVRChatの世界を味わえます。

ただし、VRChatを快適に楽しむためには、ある程度スペックの高いPCを用意する必要があります。

より没入感を味わえるVRモード

VRモードは、VRヘッドセットとPCをつないでVRChatを楽しめるモードのことです。さらに「Meta Quest2」であれば、PCを接続しなくても単体で楽しむことができます。

デスクトップモードに比べて、VRChatワールドを360度体験できるため、実際にワールドの中にいるかのような感覚を味わえます。VRコントローラーを使用すれば、身振り手振りを使ってコミュニケーションがとれるのも魅力です。

このように、高い没入感でVRChatを満喫したい方には、ぜひVRモードをおすすめします。

VRChatのワールドとアバターとは

VRChatを理解する上で押さえておきたいのが「ワールド」と「アバター」という2つの概念です。

「ワールド」とは、VRChat内で展開されている空間のことです。ユーザー同士の交流の場になったり、観光を楽しめたりと、ワールド内ではアバターが好きなように過ごせます。企業や地方自治体が作成した大規模なものから、個人がつくった小規模なものまであるので、いろいろなワールドを探してお気に入りを見つけてみましょう。

「アバター」は、VRChat内におけるユーザーの分身のような存在です。ユーザーはアバターを自由に作成でき、アバターを使ってワールドを巡ります。

VRChatの3つの楽しみ方

VRChatにはさまざまな楽しみ方があり、ユーザーが思い思いに過ごせるのが魅力です。
多種多様な空間が広がるVRChatでは、ユーザー同士の交流が活発に行われ、多くのイベントも開催されています。VRChatひとつで多くの楽しみ方ができるのがポイントです。

1.多くのユーザーと交流する

VRChatという名前のとおり、ユーザー同士で交流をするのが基本的な楽しみ方です。世界中に多くのユーザーが存在するため、ログインすれば、いつでも世界中の方と交流できます。主に使われている言語は英語ですが、日本人向けのワールドなら日本語でも楽しめます。自分が勉強している言語のワールドを訪れ、外国語の学習に活かす、という使い方もできるでしょう。

VRChatは、マイクを使うことで周囲のプレイヤーとボイスチャットを楽しめるのも大きな魅力です。自分の体の動きをアバターに反映させ、ジェスチャーで交流することも可能です。そのため実際にその場にいるような感覚が強く感じられます。

2.さまざまなワールドをめぐる

VRChat内には多種多様なワールドが存在するため、それらをめぐってみるのもおすすめです。

後述しますが、ユーザー独自のワールドを作成できます。リアルな街並みを再現したワールドや海や花畑といった自然を楽しめるワールド、さらにゲームで遊べるワールドまで、さまざまな世界を満喫できるのも、VRChatの魅力です。

3.バーチャル空間でのイベントに参加する

VRChatでは、随時イベントが開催されています。例えば、個人が企画する小規模な交流会や映画鑑賞会に参加すれば、趣味の合う仲間を見つけられるかもしれません。初心者を対象にしたチュートリアルツアーや毎朝のラジオ体操など、気軽に参加できるイベントもあります。

大規模なイベントに参加するのもおすすめです。代表的な大規模イベントとしては、後述する「バーチャルマーケット」が挙げられます。「バーチャルマーケット」とは数多くの企業が出店し、3Dアバターや3Dモデルを自由に鑑賞・購入できる展示即売会です。

このように、バーチャル空間でのイベントに参加するのも、VRChatならではの楽しみ方といえます。

VRChatの4つの魅力

VRChatは世界各国で人気を博しており、企業や地方自治体も注目するVRプラットフォームです。

全世界に多くのVRChatユーザーがいるため、世界中の人と交流できます。また、独自のアバターやワールドを作成し、ユーザー自らVRChatを盛り上げていけるのも、VRChatならではの面白さです。さらに、VRヘッドセット不要で気軽に楽しめるという特徴もあります。

それでは、VRChatの4つの魅力をご紹介しましょう。

1.ユーザーが多くコミュニティが活発

VRChatは、世界中で多くのユーザーを抱えています。ユーザー数は全世界で約870万人、日本では約104万人と推定されており、他のVRサービスに比べて多くのアクティブユーザーが存在する、といわれています。

ユーザーが多い上にコミュニティも活発であるため、世界中のユーザーと気軽につながれるのが、VRChatを活用する魅力です。年齢や性別、人種などにとらわれず、交流を楽しめます。

2.独自のアバターをアップロードできる

VRChatでは、ユーザーが独自のアバターをアップロードできます。自分のありのままの姿をアバターにしたり、理想の自分をアバターで作ったりと、自由な発想でオリジナルのアバターになって楽しむことができます。VRChatであらかじめ用意されているアバターもありますが、オリジナルのアバターを作成すれば、楽しみの幅が広がるでしょう。

さらに、VRゴーグルを使用することで、顔やジェスチャーなどをアバターに反映でき、よりリアルに自身を反映したアバターを創造できます。

3.ユーザーがワールドを創造できる

VRChatでは、アバターだけでなくワールドもユーザーが独自に創造できます。異世界のような幻想的な景色を再現したワールドを作って、他のユーザーに楽しんでもらうことができます。また、パーティー用に絢爛豪華なワールドを作成してパーティーを開催するのも可能です。遠く離れた場所に住んでいる友人でもワールドに招待することで、気軽に大勢で集まることができるのです。

このように、ユーザーが自由にアバターやワールドを創造し、仮想世界を盛り上げていけるのも、VRChatの楽しみの1つです。

4.VRヘッドセット無しでも楽しめる

VRChatは、デスクトップモードを使えばVRヘッドセット無しでも楽しめます。VRモードのような臨場感は味わえませんが、マウスとキーボードを操作するだけで基本的なコミュニケーションは十分に可能です。「ソーシャルVRサービスを使ってみたいがVR機器を揃えるのはハードルが高い」という方でも、気軽に体験できます。

このように、VRヘッドセット不要で手軽に始められる点が、ユーザーから支持を集めています。

VRChatの始め方5ステップ

ここでは、VRChatを始める5つのステップについて解説します。

まずは、必要な機器を揃えたりVRChatアカウントを作成したりと、準備が必要です。VRChatにログインしてアバターを設定し、操作方法を覚えたら、ワールドをめぐってみましょう。

1.必要な機器を準備する

まずは、VRChatを楽しむために必要な機器を準備しましょう。

デスクトップモードの場合、マイクが搭載されており、推奨スペックの基準を満たしたGPU搭載PCであれば問題ありません。

VRChatの公式サイトが発表している推奨スペックは、以下のとおりです。

OS最低:Windows 8.1x/推奨:Windows 10
プロセッサ最低:Intel i5-4590 以上またはAMD FX-8350 以上/推奨:Intel i5-6500 以上またはAMD Ryzen 5 1600 equivalent 相当以上
メモリ最低:4GB以上/推奨:8GB以上
グラフィックス最低:NVIDIA GeForce GTX 970以上またはAMD Radeon R9 290以上/推奨:NVIDIA GeForce GTX 1060以上またはAMD Radeon RX 580以上
DirectX Version 11
ネットワーク ブロードバンドインターネット接続(25Mbps以上を推奨)
ストレージ21.5GB以上 (アプリケーション用に最大 1.5GB、残りはコンテンツキャッシュ用)

参考:VRChat Help Desk「System Requirements」

上記のとおり、MacOSには対応していません。また、スペックが低いPCを使用すると、スムーズに動かなかったり、混雑しているワールドがうまく表示されなかったりと、快適に楽しめないため注意が必要です。

VRChatを利用する際は、ゲーミングPCの利用がおすすめです。お手持ちのデスクトップPCで利用したい場合は、グラフィックボードを増設して対応できます。

VRモードの場合、VRヘッドセットを用意しましょう。対応しているVR機器は、以下のとおりです。

  • Meta Quest/Quest2
  • HTC Vive/Vive Pro
  • Oculus Rift CV1/Rift S
  • Oculus Quest/Quest2/Quest Link
  • Windows Mixed Reality Headsets
  • VALVE INDEX

参考:VRChat Help Desk「System Requirements」

初心者におすすめなのは、VRヘッドセットのみでVRChatを気軽に楽しめる、スタンドアローン型のMeta Quest2です。ただし、高画質のVR映像を表示できなかったり、下半身の向きを反映できなかったりと、制限があります。本格的に楽しみたい場合は、PC用のVRヘッドセットを使用し、高性能GPU搭載PCとともに使用しましょう。高画質のVR映像を表示できるほか、フルトラッキングで全身の動きを反映することもできます。

なお、2023年1月時点で、PlayStation VRやスマートフォンは対応していないため注意してください。

2.VRChatアカウントを作成する

必要な機器を揃えたら、SteamとVRChatをインストールし、VRChatアカウントを作成しましょう。Steamは、PCゲームやPCソフトのゲーム配信プラットフォームです。SteamのアカウントでもVRChatにログインできますが、VRChatの公式サイトでアカウントを作成しないと、アバターをアップロードできません。

VRChat公式サイトの右上にあるログイン画面から、アカウント作成画面に遷移しましょう。希望のユーザー名・メールアドレス・パスワード・生年月日を入力すれば、作成できます。

準備が整ったら、VRChatを起動させましょう。操作に慣れていないうちは、デスクトップモードで楽しむのがおすすめです。起動するとログイン画面が表示され、SteamとVRChatどちらのアカウントでログインするかを選択できます。アバターをアップロードしたい場合は、VRChatを選んでください。

3.アバターを設定する

初回起動時は、チュートリアルのワールドが表示され、VRChatであらかじめ用意されているアバターから自身のアバターを設定します。初期段階では、自分の姿が反映される「Mirror」と、ペデスタルというキャラクターアイコンの中から選択しなければなりません。アバターは後で自由に変更できます。

VRChatで独自のアバターをアップロードするためには、トラストレベルを上げる必要があります。そのため、はじめのうちは自由にアバターをアップロードできない点に注意しましょう。
トラストレベルとは「Visitor→New User→User→Known User→Trusted User」と変化していきます。はじめは全員がVisitorとなり、次にNew Userにランクアップすることで、オリジナルのアバターをアップロード可能になります。

4.好きなワールドをめぐる

チュートリアルで操作方法に慣れたら、好きなワールドに移動してみましょう。「Worlds」を選択すると、ワールドのリンク画面がサムネイルとともに表示されます。ワールドの最大人数や現在の人数も確認できるため、移動するワールドを決める際の参考にしてください。リンクをクリックしてGOボタンを押すと、指定したワールドに移動できます。

多様なワールドがあるので、興味があるワールドを積極的に訪問してみてください。

5.アバターをカスタマイズする

アバターを自身の好みにカスタマイズしたい場合は、3Dモデルを作成しましょう。「VRoid Studio」を使用すれば、特別な知識がなくても、既存のアイテムを組み合わせるだけで簡単に作成できます。VRoid StudioはSteamや公式サイトから無料でダウンロードできるので、ぜひ利用してみてください。

アバターをアップロードする際の注意点は、VRChatアカウントでプレイすることです。前述のとおり、Steamアカウントではアバターをアップロードできません。

アバターをご自分で制作したい方は、

アバターの作り方は?基本情報やビジネスに取り入れるメリットも解説」の記事もあわせてご覧ください。


アバターの入手方法
アバターは、自分で制作する以外に購入することもできます。代表的な入手方法は、BOOTHで3Dモデルを購入することです。BOOTHで「VRChat」や「3Dモデル」などと検索すれば、さまざまなアバターの中から好みのモデルを見つけられます。

アバターを入手する際は、著作権に抵触していないことを確認しましょう。違法なアバターを使用しないよう、注意してください。

 

VRChat利用時の注意点

VRChatを利用する際は、以下の点に注意しましょう。

  • アバターとワールドの作成・利用には制限がある
  • NFTやブロックチェーンは使えない

アバターを作成する際は、著作権に気をつけなければなりません。また、細部までこだわりすぎるあまり、グラフィックスに関する制限を超過したアバターやワールドを作成すると、サーバーに負荷がかかってしまいます。

さらに、VRChat内では基本的にはNFTやブロックチェーンは使用できず、NFTやブロックチェーンを他のユーザーに宣伝することは禁じられている点にも注意が必要です。

アバターとワールドの作成・利用には制限がある

VRChatでは、アバターとワールドを完全に自由に作成したり利用できたりするわけではありません。

アバターの作成や使用には、以下のような制限があります。

  • 著作物から無断でデータを取り出し、アバターに利用することはできない
  • 第三者が作った3Dモデルを許可なく使用したり、配布したりすることはできない
  • ポリゴン数やデータ容量などの制限を超過しないようにアバターを作成する

アバターをアップロードする際は、著作権を侵害しないよう気をつけましょう。また、ポリゴン数やデータ容量などの制限を超過してアバターを作成すると、サーバーに負荷がかかってしまいます。データが重いアバターは動かせない可能性があるため、作成時には注意が必要です。

ワールドについても、負荷のかかる重いワールドを作成しないようにしましょう。
特にOculus版のVRChatでは表示できるグラフィックスに制限があるため、一部のアバターやワールドを表示できない可能性があります。Oculus版とは「Oculus Store」からダウンロードできるVRChatであり、PCを使わずMeta Quest2だけでVRChatを利用する際に使うバージョンです。高精細なアバターやワールドを表示したい場合は、PCと接続して使うSteam版を使用してください。

NFTやブロックチェーンは使えない

VRChatはブロックチェーン技術を用いたプラットフォームではないため、NFTやブロックチェーンは使用できません。VRChatの公式サイトで、ブロックチェーンやNFTとの統合を行わない方針を発表しています。

さらに、イベントでのNFTアイテムの宣伝・販売、NFT関連の勧誘を目的としたワールドを創造することは禁じられているため、予め注意が必要です。

ただし、他のプラットフォームで購入したNFTアバターやNFT化された画像ファイルなどを個人が使用することは、VRChatの利用規約に違反しない限り認められます。

参考:VR CHAT「Our Policy on NFTs and Blockchain in VRChat」

VRChatの3つの活用事例

VRChatは、企業や地方自治体での活用が始まっています。VRChatのビジネス展開を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

1.バーチャルマーケットを活用した企業の事例

株式会社HIKKYは、VRChat内で大規模なバーチャルマーケットを主催しています。2022年は、8月と12月の2回開催されました。バーチャルマーケットは、アバターのような3Dデータ商品や洋服や飲食物といったリアルな商品を売買できるVRイベントです。世界中から100万人以上が来場し、バーチャルリアリティのマーケットイベントにおいてブースの最大数として、ギネス世界記録にも認定されています。

バーチャルマーケットには、ソニー株式会社や株式会社三井住友フィナンシャルグループ、三井不動産株式会社、ディズニープラスなど、さまざまな業界の有名企業が出展しており、バーチャルマーケットを活用して販促活動を行っています。

参考:VIRTUAL MARKET 2022WINTER

 2.バーチャルギャラリーを活用した企業の事例

日産自動車は、VRChat内にバーチャルギャラリー「NISSAN CROSSING」をオープンし、電気自動車「日産アリア」の展示を行っています。VRChatの利用者は誰でも自由にアクセスしてVR自動車を間近で見ることができ、メタバース空間で試乗もできます。

日産自動車はこのように、新車の発表などさまざまなコンテンツを発信する場として、今後もバーチャルギャラリーを活用することを目指しています。

参考:バーチャルギャラリー「NISSAN CROSSING」

3.イベントを開催した地方自治体の事例

神奈川県平塚市は名物の「湘南ひらつか七夕まつり」をVRChat上で開催し、地方自治体イベントにおいてヴァーチャルリアリティ活用を実現しました。七夕まつりは、新型コロナウイルスの影響で2年間の開催中止となり、2022年の開催では、県外からの集客や飲食店の出店もできないという不完全な状態でした。

そこで、七夕まつりをメタバース空間で再現し、誰もが安心安全に楽しめることを目指したプロジェクトを実施しました。色鮮やかな七夕飾りをVRChat上に再現して、日本だけでなく世界中からも七夕まつりを楽しめるようになりました。

参考:Tint Room「湘南ひらつか七夕まつり」

 

まとめ

今回は、VRChatとは何か、魅力や始め方、注意点、活用事例などを解説しました。VRChatは、アバターを作成してさまざまなワールドをめぐり、他のユーザーと交流したりイベントに参加したりできるソーシャルVRサービスです。近年では、企業や地方自治体がVRChatの特長を活かした販促やイベントの開催を行っている事例も多く見られます。この記事を参考に、VRChatをビジネスに活用してみてはいかがでしょうか。

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