マーケティング戦略において、プロモーション動画はどんな企業にとっても欠かせないコンテンツとなっています。インターネットやソーシャルメディアの普及により、動画は視聴者の心を捉えるための最も有効な手段の一つと言えるでしょう。しかし、「なぜプロモーション動画を制作するのか?」、「効果的な動画の作り方が分からない」など、多くの疑問が浮かぶことでしょう。
プロモーション動画は、商品の詳細やサービスのメリットを伝えることで、購買意欲を高め、ブランド名や企業名の認知度を向上させる手段として広く利用されています。さらに、単なる販売促進だけでなく、ブランディングや顧客のロイヤルティ向上、行動変容など、さまざまな効果を上げてくれます。
この記事では、プロモーション動画のメリットや効果、さらに作り方のステップごとに分かりやすく解説し、具体的な成功事例も合わせて紹介します。そして、競合と差がつくポイントについても詳しく触れていきます。実際の制作に役立つ情報ばかりですので、ぜひ参考にしてください。
■目次
プロモーション動画を制作する目的
プロモーション動画とは、商品やサービスの詳細、メリットを紹介することで、購買意欲を高めたり、商品名・ブランド名(企業名)を覚えたりと、行動変容につなげるために制作する動画のことです。
プロモーション動画を制作する主な目的は、以下のことが挙げられます。
- 商品の良さを知ってもらう
- お困りごとへの解決策を知ってもらう
- より良い生活への提案を知ってもらう
まずは商品を認知してもらい、価値を見出し、販売促進につながるという流れになります。具体的にいうと、動画を見ることで実際に商品を使うイメージが湧き、購買意欲が高まります。しかし、商品やサービスの魅力を訴求する以外にも、認知度を向上する、ブランディングにつなげる、ファンを育成するなどさまざまな目的が考えられます。
プロモーション動画の作り方を決めるには、「何を目的に動画を制作し、どのような効果を期待するのか」を考え、目的を明確にすることが大切です。そして、メッセージが正確に伝わるよう内容を工夫し、テロップやナレーション、アニメーションなどを効果的に活用しましょう。
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効果的なプロモーション動画を制作するメリット
プロモーション動画を制作するメリットは、以下のとおりです。
- 多くの情報を効率的に伝えられる
- 視聴者の感情を動かし、記憶に残りやすい
- 拡散してもらえる可能性がある
プロモーション動画は、商品やサービスなどの魅力を視覚と聴覚で訴求できます。使用感や利用するシチュエーションなど、文字や画像だけでは伝えにくい情報もわかりやすく表現できるため、直感的に理解してもらえます。動画は自分で読まなくても情報が入ってくるため、難しい内容や多くの情報を伝えられるのもメリットです。
また、ドラマ性のある演出ができれば、視聴者の共感や好感、感動など感情を動かし、記憶に残りやすくなるのもメリットです。さらに、視聴者の興味を惹く動画を制作できれば、SNSで拡散され、もっと多くの方に見てもらえる可能性が期待できます。
プロモーション動画の基本的な作り方5ステップ
プロモーション動画を制作する際は、目的やターゲット、伝えたいメッセージを明確化し、構成を考える必要があります。動画の方向性を確定したうえで、動画撮影や編集に移りましょう。
ここでは、プロモーション動画の作り方5ステップを紹介します。
1.動画を作る目的やターゲットを明確にする
まずは、プロモーション動画を制作する目的やターゲットを明確にします。
「何のために誰に向けて動画を制作するのか」が曖昧なまま進めると、動画の方向性がブレてしまいがちです。
さらに、ターゲットによって効果的な動画の内容や伝え方、動画の配信先などは異なります。例えば、若者への認知向上が目的であれば、インパクトや話題性があるショート動画を制作し、TikTokやInstagramなどにアップするのが効果的です。また、不特定多数の人が見るサイネージや展示会用動画としてブランディングを意識した動画もあります。
目的やターゲットを決めて、しっかりと5W1Hに当てはめて整理するのがおすすめです。
- When(いつ):配信する時期・時間帯は?
- Where(どこで):配信する媒体・サービスは?
- Who(誰が):ターゲットとなる視聴者層は?
- What(何を):解決したい課題や伝えたいメッセージは?
- Why(なぜ):動画を配信する目的、上げたい効果は?
- How(どのように):どのようにメッセージを伝えるか?
2.伝えたいメッセージを絞る
次に、動画で伝えたいメッセージを絞りましょう。
動画はつい情報過多になりがちです。しかし、メッセージを詰め込みすぎると、何を言いたいのかがわからず、記憶にも残りにくい動画になってしまいます。
例えば、商品の魅力をアピールする際は、魅力を1つずつ羅列するのではなく、1つの魅力にフォーカスして動画を制作するほうが効果的です。
メッセージが多い場合は動画を分けて、わかりやすく印象に残る動画を目指してください。
3.構成を考えて絵コンテを作成する
目的や伝えたいメッセージが決まったら、構成(ストーリー)を考え、絵コンテを作成します。
絵コンテとは、動画のカット割りやカメラワーク、演出などを絵で表したものです。撮影現場において、クライアントや監督をはじめ、出演者、撮影・編集者間で動画のイメージや世界観を共有するために必要な指示書のようなものというと分かりやすいかもしれません。
絵コンテをもとに、撮影場所を確定し、必要な衣装、小道具、機材などを準備します。実写の場合は、キャストの確保や撮影許可の取得も忘れずに行いましょう。
あわせて読みたい!「プロが伝授!初心者でもできる絵コンテの作り方を解説」「失敗しない!絵コンテ作成に必要な3つのポイントを解説」
4.構成に従って素材を用意する
撮影の準備が整ったら、絵コンテをもとに撮影を開始します。アニメーションやCG動画の場合は、専用の制作ソフトを用いて、キャラクター、背景、BGMといった素材も準備しましょう。
撮影期間は、動画のボリュームや撮影の難易度などによって異なります。屋外撮影の場合、天気によって動画撮影を延期しなければならない場合も想定して、スケジュール調整には注意が必要です。
動画制作会社に依頼する場合も、撮影に立ち会うのが望ましいでしょう。思っていたイメージと違う動画になってしまわないよう、撮り直しになるリスクを防ぐことにもつながります。
5.見やすさを重視して編集する
撮影素材と動画編集ツールを用いて、動画を編集します。見やすく分かりやすい視聴者に刺さる動画を制作するうえで、編集は非常に重要な工程です。
絵コンテに沿って素材をつなげるだけでなく、視覚効果を加えたり、不要な部分をカットしたり、必要に応じてBGMやテロップ、ナレーションなどを追加するなど、メッセージが伝わるよう、分かりやすい動画制作を心がけてください。
差がつくプロモーション動画の5つのポイント
視聴者を惹きつけるプロモーション動画を作るためには、編集を工夫し、ストーリー性を意識する必要があります。また、撮影機材にもこだわると、ワンランク上の動画に仕上がるでしょう。動画の内容や紹介したい商品によっては、アニメーションやCGを活用するのもおすすめです。
ここでは、差がつくプロモーション動画を制作するためのポイントを5つ紹介します。
1.テンポのよい動画に仕上げる
動画の視聴維持率を高めるためには、テンポのよい動画に仕上げることが大切です。例えば、その一つとしてジャップカットなどの技法があります。
ジャンプカットとは、いきなり時間が飛んだように時間やアクションを省いて、重要な部分だけをつなぎ合わせて時間の経過を示す編集方法です。
テンポのよい動画なら、視聴者が飽きずに見続けられます。また、シーンがコンパクトになり、1つの動画で多くの情報を伝えられるのもメリットです。
2.BGMやナレーションを工夫する
BGMやナレーションを工夫することで、印象的で内容がわかりやすい動画に仕上がります。
BGMを入れることで、撮影素材の不要な音を消せるのがポイントです。また、視聴者に抱いてほしいイメージを誘導し、視聴者の共感を呼んで感情を変化させる効果も期待できます。
さらにナレーションを入れると、商品やサービスの特徴、使用感をわかりやすく説明できます。印象的なキャッチコピーをナレーションで入れることで、視聴者の記憶にも残りやすくなるでしょう。英語のナレーションを入れれば、海外の視聴者にも訴求できます。
3.ストーリー性を意識する
視聴者に興味を持ってもらったり、好奇心を刺激したりするためには、ストーリー性を意識することが重要です。
起承転結を意識して動画を制作することで、訴求力の高いプロモーション動画に仕上がります。
逆に、伝えたいメッセージをあえて冒頭に持っていくのも効果的です。視聴者を惹きつけられ、最後まで視聴してもらえる可能性が高まります。
4.必要に応じて機材を変更する
必要に応じて機材を変更することで、競合と差がつくプロモーション動画になります。
基本的に必要なのは、以下のような機材です。
- 一眼レフ:レンズを交換して画角を変えられるので、被写体にフォーカスした高画質な撮影ができ、アピールしたい商品を際立たせられます。
- マイク:カメラの内蔵マイクよりもクリアに音を拾えます。内蔵マイクは、基本的には使用しないのがおすすめです。
- 三脚:手持ちで撮影する場合よりもカメラが安定するので、見やすい動画を撮影できます。
- 照明機材:室内での撮影では必須です。暗い場所でも見やすい動画を撮影できます。明暗のコントラストをつけ、アピールしたい商品を際立たせることもできます。
その他、撮りたいシチュエーションや画角に応じて、使用する機材を考えましょう。
- レンズ:標準・広角・望遠・マクロ・単焦点・魚眼の大きく6種類があります。撮りたい画角に応じて、レンズを使い分けましょう。
- ジンバル:移動しながら撮影する際に、水平を保ち手ブレが起こりません。
- ドローン:空撮したい時に便利です。(使用する際は航空法の知識が必要です。)
- 特機:レール、台車、クレーンなど使うことで、動きのあるダイナミックな撮影が可能です。その他、大型送風機・撒水機などもあります。
5.アニメーションやCGを活用する
動画の目的や内容によっては、アニメーションやCGを活用するのが効果的です。実写動画ではできない表現が可能になります。
アニメーション動画とは、イラストや文字に動きを加えた動画のことです。複雑な情報を分かりやすく整理し、効果的に伝えられます。
CG動画なら、実際には撮影が難しいシチュエーションの動画を制作できるほか、余計な情報を省いて重要な部分だけを際立たせられたり、近未来的なイメージを与えられたりします。
特に、3DCGを使うことで、商品やシステムの内部を分かりやすく説明できるでしょう。プロダクトやテクノロジーについてアピールしたい際に、非常に効果的です。
アニメーションや3DCGを用いた動画制作には、高度な技術が求められます。そのため、映像・動画制作会社に依頼するのが一般的です。
当社は3DCGの制作に強みがあります。丁寧なヒアリングで適切な企画を提案し、高い技術力でクオリティの高い動画制作が可能です。実写動画はもちろん、アニメーションやCGを使った効果的なプロモーション動画を制作したい方は、ぜひご相談ください。
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プロモーション動画の成功事例3選
最後に、3つのプロモーション動画の事例を紹介します。
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【アニメーション】三菱ケミカル株式会社
三菱ケミカル株式会社は、福岡事業所の紹介動画に3Dのアニメーションを活用しています。街全体を俯瞰するアングルから始まり、広大な敷地の中にさまざまな施設・設備があることが伝わる構成です。実写ではなく、あえてアニメーションを使うことで、幅広い方に楽しんで視聴してもらえるでしょう。
また、オリジナルのポップな楽曲を挿入し、印象に残る仕上がりとなっているのも特徴です。
【3DCG】日本精工株式会社
日本精工株式会社は、Active Casterというサービスロボットのプロモーション動画に、3DCGを活用しています。3DCGによって、内部構造や、実際にどのように活用できるかを分かりやすく表現しているのがポイントです。
実際にActive Casterが動いている様子を再現することで、コンパクトで滑らかに方向転換できるというロボットの魅力が伝わります。また、活用シーンを入れることで、空港のような公共の空間や、狭い場所でも使用できることが伝わります。
【実写】霧島酒造株式会社
霧島酒造株式会社のプロモーション動画は、酒造メーカーとして、霧島連山の豊かな自然や美しい水、焼酎がグラスに注がれる様子などを効果的に表現しているのがポイントです。自然の音と荘厳なBGMが、映像の美しさを際立たせています。
動画の後半では、大勢で焼酎を飲んでいる様子を、映像と音声、ナレーションを使ってアピールしています。動画を見終わった後は、誰もが思わず焼酎を飲みたくなるでしょう。
霧島酒造 ブランドムービー(他社制作)
まとめ
プロモーション動画を効果的に制作するには、明確な目的設定とターゲットの明確化が重要です。動画制作を始める前に、何を伝えたいのか、誰が視聴者なのかをしっかりと考えることで、動画の方向性がクリアになります。例えば商品の魅力をアピールする際には、一つの魅力にフォーカスして深堀りすることで、より印象的な動画ができます。
次に、視聴者の感情を動かし、視覚と聴覚の両方からアプローチすることも大事なポイントです。ストーリー性を持たせつつ、編集の際にはカットやエフェクトを活用し、BGMやナレーションでテンポの良い動画に仕上げると視聴者を飽きさせません。
もし予算があれば、アニメーションや3DCGを使うことで表現力が広がり、魅力的かつ高品質な動画になるでしょう。弊社はアニメーションや3DCG動画の制作を得意としています。視聴者の心に響くプロモーション動画制作はぜひ弊社にお任せください。